理事長挨拶

昭和５４年４月開所の、大原作業所を始めとする「伊東市手をつなぐ育成会」運営の４事業所と、昭和５５年出発の「川合農園生活寮」を基とする「NPO法人コルティーホ」が併合して平成19年に創設された「特定非営利活動（NPO）法人クープ」。

以来、伊東の地に障がい福祉の種をまいた進取の精神と奉仕や受容の精神を引き継ぎながらクープとして９年を過ごしました。その間、利用者さんたちの成長を願いながら、職員の支援能力の向上、授産活動の充実、サービス内容の深化、運営組織の安定化等に力を入れてきました。

そして、平成２８年４月１日、念願かなって社会福祉法人として新たなスタートを記すこととなりました。夢中で取り組む中で、利用者さんは74名を、そして職員は38名を超えるまで成長し、社会的責任も一層増してきました。

一方、法人の在り方検討については、変化の激しい時代に合わせ常に前向きに取り組んできました。令和3年4月、安全面と老朽化への不安解消と、より充実したサービス内容とより良い環境を目指して「おおはら」と「工房うさみ」を統合し、新生活介護事業所「Side by Side」を開所。さらに、日中一時支援事業の運営も新たに開始。事業の幅を広げて、伊東市障がい福祉事業への貢献度を高めることが出来ました。

新型コロナウィルス感染症拡大による社会生活の大きな変化を受けて、令和4年度末には「ふれあい喫茶オレンジ」を生活介護事業所「Side by Side」の出張所としての「オレンジ」と就労継続支援B型事業所「プラウ」の出張所お菓子のお店「クーピーズ」に改編し、法人全体の組織を改めました。

そして、令和5年度には土砂災害特別警戒区域内に在ったグループホームを安全・安心な場所に移転し、グループホーム「ぴーす」として再出発することにしました。

社会福祉は、今後ますますその必要性が求められます。と同時にその推進についてはより厳しい自己評価、外部評価を受けることとなります。また、経営法人の透明性や財務処理の適格性、サービス内容のさらなる充実など障がい福祉事業を推進する上でより厳しい視点が求められます。さらに、利用者さんの高齢化や障がいの多様化、社会とのつながり等々の喫緊の課題に対する研鑽も必要です。これからも、先人の夢と実績を引き継ぐと同時に今後のさらなる事業発展を目指して、経営理念「共生　共創　協働　笑顔」を大きな目標として、日々の実践に全力を傾けていきます。

利用者さんの笑顔と保護者の皆さんの安心感を引き出すと共に市民の皆さんとのつながりを大切にしながら職員一丸となって精進したいと思います。

社会福祉法人クープ　理事長　小林律雄